13.[緊急]応急手当、いざというときのために |
◎倒れたとき(意識障害) |
絶対安静にする。つまり動かさない。しかし、危険な場所、きゅうくつな所、寒冷な戸外などで倒れたり、止血などの処理に不便なときは、最小限の範囲で動かすのはやむをえない。その際、首や頭を大きく・急激に動かさないように注意する。
気道を確保し、衣服をゆるめてらくにする。
吐くときは顔だけでなく、身体全体を横向きにさせ、首を水平に保つために頬の下にあて物をあてがう。
意識が回復しても安静にさせ、立たせたり歩かせたりしない。
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「してはいけないこと」
意識を失っている患者の身体をむやみに動かしてはいけない。
正気にもどってもゆすったり、抱き起したり、水を飲ませたりしてはいけない。
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◎骨折の手当 |
必ずむくみがくるので、局所の圧迫物を早く取り除く(脱がせにくい靴や衣服は切り開く)。そのうえで、局所の安定を保つために副木を当てる。
複雑骨折(骨が露出している骨折)の場合は、傷の周りを消毒し、清潔なガーゼをあててから副木を固定する。
副木で固定したら、骨折部を低くしないようにして病院に運ぶ。
※副木は靴べら、いた、杖、傘などあり合わせのものを利用する。傷口が少しでも開いている所は、副木を消毒液で拭き、また、傷口に直接触れないようにする。
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「してはいけないこと」
露出した骨には手を触れない。傷の消毒などもしない。
捻挫、脱臼などと勝手に判断しない。また、無理に動かさない。
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◎切り傷の止血 |
傷口を押さえて「圧迫止血」をする。
圧迫止血で止まらないときは、止血点を押さえる(傷口より心臓側の血管を骨に向かって押しつける)。
大量出血の場合、棒で止血帯をねじってしめつける。15分おきくらいでゆるめる。
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「してはいけないこと」
人はかなりの出血に耐えられるので、あわてて汚れたままで傷口を押さえないこと。まず、手を洗うなり消毒液で拭くなりしてから処理に当たる。
傷口の圧迫に、脱脂綿やちり紙を直接当てない。
薬を勝手に塗らないこと(医師の治療の妨げになる)。
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◎やけどの手当 |
やけどの部分を早く、十分冷やす。
衣服や靴下をむりに脱がさず、その上から水を静かに流して冷やす。
手足は水につける。
水ぶくれは破らないように注意する。
薬などは何も塗らないこと(医師の治療の妨げ、また感染症を起す)。
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「してはいけないこと」
やけどの皮膚はすぐに破れて細菌が感染を起すので、患部に触れない。そのためには薬を塗らない。
冷やすとき、水道の蛇口の水を直接傷口に当てない。
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